意外な共通点 ― 反復に秘めたベートーヴェンの意志
前回の記事では、ベートーヴェンの代表作「運命」と「田園」が、実は同じ時期に作られた“兄弟のような作品”だというお話をしました。
今回はその続きとして、この二つの交響曲に見られる「意外な共通点」をご紹介します。
まず注目したいのは、どちらの曲も冒頭が休符で始まり、すぐにフェルマータで止まるという点。そして、いずれもその主題がこの後しつこいほど繰り返されることです。
「運命」ではご存じのとおり、“ジャジャジャジャーン”の動機が全曲を支配していますが、「田園」も負けてはいません。特に第1楽章では、主題の2小節目、「ターララタッタ」というリズムが展開部では36小節も連続して現れ、少し間をおいて再び36小節登場します。
これほどまでに執拗に同じリズムを繰り返す交響曲は当時としては画期的であり、この技法は次の交響曲第7番へとさらに発展していきます。
当団でも2022年に第7番を演奏しましたが、次に演奏する機会があれば、「運命」や「田園」とのリズムのつながりを意識して聴くと、より一層ベートーヴェンの音楽構築力を感じていただけると思います。
次回は、この兄弟作品の“もうひとつの共通点”を取り上げます。どうぞお楽しみに。
そして、そんな兄弟作品「運命」と「田園」を実際にお聴きいただけるのが、私たちの第24回定期演奏会です。
ベートーヴェンの二つの名交響曲に加え、「コリオラン序曲」も演奏いたします。
ぜひ会場で、ベートーヴェンの情熱と詩情のコントラストをお楽しみください。
第24回 定期演奏会
日時:2026年2月1日(日)14時開演
会場:光が丘IMAホール(東京都練馬区光が丘5-1-1 光が丘IMA中央館4F)
曲目:
ベートーヴェン:「コリオラン」序曲
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
指揮:横川雅之
入場無料




